事業等のリスク・対処すべき課題BUSINESS RISKS AND CHALLENGES

事業等のリスク

当社グループの事業その他のリスクに関し、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項には以下のようなものがあります。なお、以下の事項は、当社グループが判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

1.販売価格

当社グループが取り扱う製品及び商品は多岐に亘りますが、顧客からの値下げ要請、価格競争の激化、景気低迷による需要の減少等により、販売価格が全般的に低下傾向にあります。特に北米及び欧州事業において、中国や韓国等のアジア諸国から安価な製品が多量に流入し、製品の一部においてアジア製品との価格競争を余儀なくされています。現在のところ、中国製品への関税措置による影響や、品質上の理由からアジア製品と直接に競合する範囲は限られますが、今後、アジア製品の品質向上により競争が激化する可能性があります。当該リスクの対応策につきましては、製造子会社と販売子会社連携の下、製品の付加価値と品質の向上、納期短縮に加え、販売先との常日頃のコミュニケーションを強化することで、当社製品の優位性を市場に周知することにより、販売先からの信頼を高めるように努めております。

2.公共投資の動向

当社グループは、スポーツ・建設資材事業において、道路橋梁用資材、港湾土木用資材、建設用資材、都市景観用資材、室内用スポーツ施設資材、屋外用スポーツ施設資材等を取り扱っております。これらの商品を用途別にみると道路・土木等の公共投資向け販売が2~3割を占めるため、公共投資の動向が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの対応策につきましては、「スーパー・マテリアルズ」(大判セラミックタイル)等のオリジナル商品の民間商業施設向け販売の拡大に努め、公共投資の受注減少リスクに備えております。

3.原材料価格

当社グループが製造する樹脂ホースの主要原材料であるレジンの価格は、原油価格の変動により影響を受けます。当社グループは原材料の調達にあたり、安定調達に十分配慮したうえで、経済環境や市況等を検討しながら仕入先との価格交渉を行い、また、年間ベースでの大量・一括契約を行うことでコスト削減に努めております。しかしながら、レジン等の原材料の価格変動が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、生産性の改善や販売先への価格転嫁等により、原材料コストの上昇による経営成績への影響低減を図りますが、かかる対策が期待どおりの効果を生む保証はありません。

4.在庫の必要性

当社グループは、品揃えを充実させ、適時供給を果たすために顧客からの注文に先行して製造又は仕入を行い、一定の在庫水準を維持する必要があります。このため、当社グループが商品の需要予測を誤った場合、在庫不足による販売機会の喪失、過剰在庫の処分のための値引き販売、場合によっては商品評価損又は商品廃棄損の計上を余儀なくされ、当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。当該リスクの対応策につきましては、当社グループでは顧客からの購買情報、増減産、生産終了、設計変更等の情報を適時に入手し、製造子会社や協力会社にも展開した上で、適正な在庫を維持できるよう、手配及び在庫管理体制の強化に努めております。

5.物流体制

連結子会社のクリヤマ㈱は、物流サービスにおいて外部物流会社との3PL契約を結んでおり、在庫・物流機能を集約することで配送を効率化していますが、当該物流センターが災害その他の理由により操業不能に陥った場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、海外拠点において、当社グループは、迅速な出荷を目指し、契約している配送会社を通じて商品を直送するほか、荷姿や物量により最適な運送手段を利用することで、きめ細かな配送サービスを実施しております。かかる配送体制は競合企業との差別化要因となる一方、海外拠点の物流コストを増加させる可能性があります。
当該リスクの対応策につきましては、国内の外部物流会社はその危機管理として「事業継続計画(BCP)」を策定し、自然災害等のリスクの最小化に努めております。また、海外拠点においては、配送会社との間で価格交渉を行い、物流コストの適正化に努めております。

6.海外事業の重要性

当社グループでは、北米、欧州及び中南米地域で製造したゴム・樹脂・金属製の産業用ホース等の殆どを同地域で販売しております。当連結会計年度において、海外売上高は当社グループの56.6%を占めますが、海外売上高の殆どは北米地域におけるものであり、営業利益も集中しております。当社グループでは今後も海外展開を積極的に行う方針であり、為替変動のほか、進出先各地域の景気・消費等経済動向、政治・社会情勢の変化及び法的規制や慣習等に起因する予測不能な事態の発生が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの国内顧客の一部が、海外地域に生産拠点の移転を進めております。かかる顧客に対して当社グループは主に日本からの輸出で対応しておりますが、顧客のコスト削減ニーズが強いため、今後、現地供給体制の整備、優良な協力会社の確保と仕入れコストの低下が順調に進まない場合等には、当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

7.販売経路

当社海外グループの多くの製品及び商品は、現地の販売代理店を経由して顧客に販売されています。当社グループは特定の販売代理店に対する著しい依存はありませんが、販売代理店は競合商品も取り扱っているため、購買政策の変更が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの対応策として当社グループは現地生産、現地販売を基本方針とし価格競争力向上に努めております。製造子会社と販売子会社連携の下、販売価格の妥当性検証、製品の付加価値及び品質向上、更に納期短縮に努め、市場優位性を確保することで販売代理店からの信頼を高めるようにしております。

8.為替変動の影響

連結財務諸表作成のために、現地通貨建ての財務諸表は円換算されます。このため、為替相場の変動は、現地通貨における価値に変動がなかったとしても、連結財務諸表ベースでは経営成績と財政状態に影響を与える可能性があります。また、当グループが原材料及び商品を調達している国外との取引は、為替変動の影響を受ける可能性があることから、当グループでは、為替変動リスクを回避する為に為替予約取引を行っておりますが、中長期的な為替変動は、経営成績と財政状態に影響を与える可能性があります。

9.法的規制

連結子会社のクリヤマ㈱は、商品によっては販売にとどまらず設置・施工まで実施しているため、建築基準法及び建設業法等の規制を受けております。グループ各社が、万が一、何らかの事由により国土交通省その他の監督官庁から行政処分等を受けた場合、当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。主な許認可、免許及び登録の状況は下表の通りであります。当該リスクの対応策につきましては、各種業界団体から必要な情報を的確に収集するとともに、グループ経営会議を通じて、当社グループ内で定期的に想定される経営上のリスクの洗い出しとその評価・対応について協議しております。

取得年月 許認可等の名称 取得・登録者名 許認可等の内容 有効期限
2017年6月 特定建設業
(許可)
クリヤマ(株) 国土交通大臣許可(特-29)第24558号 建築工事業、土木工事業 2017年6月19日から
2022年6月18日迄。
以後5年ごとに更新
同上 一般建設業
(許可)
同上 国土交通大臣許可(般-29)第24558号 左官工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、防水工事業、大工工事業、石工事業、舗装工事業、内装仕上工事業、とび・土工工事 業、鋼構造物工事業、塗装工事業、屋根工事業、板金工事業 同上
2017年7月 同上 同上 国土交通大臣許可(般-29)第24558号 電気工事業 2017年7月18日から
2022年7月17日迄。
以後5年ごとに更新

10.会計制度・税制等の変更

当社グループが予期しない会計基準や税制の新たな導入・変更により、当社グループの経営成績や財政状態が悪影響を受ける可能性があります。また、税務申告における各国税務当局との見解の相違により、当社グループに予想以上の税負担が生じる可能性があります。当該リスクの対応策につきましては、外部機関が主催するセミナーへの参加や専門書の定期購読などによる情報収集を行うとともに、社外専門家の助言を受けております。

11.自然災害・疫病等について

当社グループはグローバルで事業活動を推進しております。この結果、想定外の自然災害、政治経済状況の変化、感染症・伝染病等の流行、法律・規制の変更、テロ・戦争・その他社会情勢の混乱などが、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
当該リスクの対応策につきましては、その危機管理として「事業継続計画(BCP)」の策定を進めており、そのリスクの最小化に努めております。

対処すべき課題

当社グループがさらに収益力向上、また企業体質の強化を図るためにも、下記の重点課題に対し、全力をあげて取り組んでまいります。

アジア事業

産業資材事業
  1. 建設機械,農業機械,トラック市場向けに排ガス規制関連製品(尿素水識別センサー及び尿素SCRモジュール・タンク等)の開発及び販売強化。
  2. 顧客のグローバル化への対応。(海外現地調達力及び商品供給力の強化)
  3. 製造メーカーとしての品質のさらなる向上及び迅速な顧客対応能力の強化。
  4. ㈱サンエーにおける次世代新製品の研究・開発強化。
スポーツ・建設資材
事業
  1. 大型商業施設向けにオリジナルブランド商品である「スーパー・マテリアルズ」(大判セラミックタイル)等の受注活動の強化。
  2. バリアフリー、安全、都市景観をキーワードとして、鉄道施設、遊歩道及び歩道橋、駅前広場等向けに「エーストン」(ノンスリップタイル・点字タイル)等のオリジナルブランド商品の販売強化。
  3. 中国の関連会社及び協力会社との連携強化を図り、ローコストオペレーションによる競争力強化。
  4. 2025年大阪万博開催や大阪駅北エリア再開発等に伴うインフラ整備等の建設投資の取込強化。
  5. 体育館等の文教施設等向けのスポーツ施設資材の新規及び改修物件受注強化。
  6. 関連会社との連携強化による、工事管理及び品質管理体制の整備と充実。
その他事業
  1. 「MONTURA」(イタリア製スポーツアパレル)の国内認知度向上と販売強化。
  2. ダストコントロール関連事業の企画開発、商品販売、提案強化。

北米事業

  1. 受発注と納品におけるスピードと正確性を活かしホース市場での更なるシェア拡大。
  2. 欧州事業とのさらなるシナジー効果の発揮及びグローバル展開の加速。
  3. ロジスティックスと在庫管理の改善。
  4. 研究開発技術の体制強化。
  5. 品質管理・製造能力強化。
  6. 顧客ニーズ変化に伴うIT関連、アッセンブリー機能等の付加価値向上。
  7. ソーシャルメディアを活用した市場における知名度向上

欧州事業

  1. 生産効率の更なる向上と、生産能力増強による収益力強化。
  2. 消防、農業、鉱山産業への更なる深耕。
  3. 北米、南米、アフリカ、アジア、中東地域における新規顧客開拓の推進。
  4. 品質向上への取り組み強化と商品開発のスピード化。
  5. 販売及び製造技術面における北米事業とのシナジー効果の最大化。
  6. 欧州持株会社の事業化に伴う商流の変更や欧州市場における物流拠点拡大。